淘宝網(タオバオ)を使って個人輸入をする方法

何がきっかけだったかは忘れてしまったんですが、最近は頻繁にタオバオを利用するようになりました。

それまでは中国系のECサイトだとAliExpressやBangood、DealExtreamなんかを使って、PC周辺機器や電子工作部品を個人輸入していました。

今回はそれらとはちょっと敷居の高いタオバオでの個人輸入方法を私なりにまとめてみましたので、参考にしていただければ幸いです。

※かなり長いので、目的の項目がある場合は飛ばした方が良いです

タオバオの特徴

まずは他の中華ECサイトとの違いをざっくり説明します。

まず、上に挙げた3つのECサイトとの大きな違いが「中国語のみに対応している」という点でしょうか。

3つのサイトは機械翻訳にはなりますが日本語が選択できます、しかしタオバオは基本的に中国本土に特化したECサイトなので、中国語のみになっています。

慣れればそうでもないですが結構このハードルが高いと思います、英語ならまだしも中国語は漢字が読めても意味が分からないものがほとんどですからね……

また、タオバオでは個人が店を構えられるので本当に様々な物が売られています。

なので商品点数だけを見るなら、タオバオがトップで多いんじゃないですかね?

更に言うと、全体的に商品の価格は安いです、例えば他の中華ECサイトでは約7000円で売られていた物がタオバオでは3500円ぐらいの価格設定でした。

※ただし送料が別途越境の際に発生しますので、総合的に見ると差はもう少し縮まります

とまあ結構他ECサイトと差があります、中国本土利用しか想定していないのでまあ当然っちゃ当然ですが。

タオバオを利用するメリット

では、そこまでしてタオバオを利用するメリットはあるのかと言われると、既に書いてしまっていますが商品点数の多さと価格の安さが大きいです。

逆に言えばそれ以外は日本人が使うには少々厳しいです、中国語が分かればかなり使いやすいと思いますが。

日本に商品を送る場合には国際配送料金もかかるので、これを計算に入れておかないと「普通に国内のサイトで買っても同じだった」みたいな悲しいこともありえます。

(ちなみに中国本土への配送料金は無料になっていることが多いです、中国本土に住んでいるならかなりお得だと思います)

注文から自宅に届くまで

では実際にタオバオで商品を購入してから日本の自宅に届くまでの、一連の流れを紹介します。

会員登録は既に済ませている前提なので、その辺りは調べてみて下さい、簡単に説明するとスマホの電話番号を登録する形の会員登録です。

また、一部を除いてPCサイトでの流れになりますので、スマホアプリを利用する場合は適宜読み替えて下さい、基本的には同じです。

商品の検索

何がともあれ、まずは購入したい商品を検索しましょう。

初っ端からいきなり難しい話になるんですが、検索は基本的に中国語で行います

一部の商品は英語でもタイトルや説明で書かれている物も存在しますが、ほとんどは中国語で書かれているので、中国語で検索をしないと引っかかりません。

と言っても今時は翻訳サイトが簡単に利用できる上に精度も高いので、翻訳サイトで中国語に変換した文字をそのまま検索すれば大体は見つかります

私は翻訳は基本的にDeepLを利用してます、検索以外でも中国語を利用しないといけない場面が存在しますが、全てDeepLで事足ります。

例になりますが、最近は自作キーボードにハマってまして、それ関連の商品を検索する事が多いですが、以下のようなキーワードで検索をかけてます。

  • 机械键盘(メカニカルキーボード)
  • 键帽(キーキャップ)
  • 単模(有線のみ)、双模(有線+BT or WiFi)、三模(有線+BT+WiFi)
  • 热插拔(ホットスワップ対応)
  • 客制化(カスタマイズ)
  • 线性轴(リニア軸)、段落轴(タクタイル軸)
  • 外壳(ケース)

とまあ、これは一部ですがこれらのキーワードを組み合わせたりして商品を探しています。

余談ですがBlueToothは中国語で藍牙です、そのままの翻訳っぽいので意味は通じますよね、日本でも青歯って言い方をネット上でもするのでそれに近いかも。

検索結果一覧のスクショです、ここで一つ注意点があるのですが、「¥」の記号で価格が表示されていますがこれは円ではなく元になります。

記号自体は全く同じなのでそれだけでは判断が付かないんですが、明らかに円として見ると安すぎるので、騙されないで下さい。

いくらなんでもここまで安いのは流石にタオバオでも無いので……

2023年10月現在のレートでは1元が大体20円ちょっとなので、20倍すれば日本円になります。

淘宝と天猫

検索をしているとすぐに気づくと思うんですが、商品名のタイトルの横に「天猫」って表示があったりなかったりすると思います。

また、商品詳細ページに飛ぶと商品によって2つのサイトデザインで分かれているので、それでもなんとなく気づくと思います。

それはその商品のセラーが天猫(ティエンマオ)として出店しているかどうかの差です、通常のタオバオだと個人でも出店できると言いましたが、天猫の場合は企業のみになり、更に厳しい審査も受けないといけないらしいです。

なので、天猫で出店している商品であれば信頼度はかなり高いので、もし商品の購入に不安があるのであれば天猫の方で買った方が無難です。

私のように特に気にしない人であれば何も意識しなくても大丈夫です、後述しますが購入の際には淘宝と天猫の区別は特に無いので1回の購入で混ざっていても問題ないです。

商品をカートに入れる

欲しい物が決まったら、その商品のページで「加入购物车」というオレンジ色のボタンを押します。

もし選択肢がある場合には選択してからボタンを押します、大体は「颜色分类」という名前で複数の選択肢があるパターンがほどんどですが、それ以外の分類でも選択できる商品もあるので、すべての項目で選択をした上でカートに入れます。

商品ページの見方はこんな感じですが、いくつかのページを見ていればなんとなく理解できると思います。

クーポンの表記はこの場合上から「380元以上の商品代金で18元オフ」「150元以上の商品代金で10元オフ」と書かれています、結構バカに出来ないのでチェックしましょう。

またその上の「淘金币可抵」は「使用できる淘金币」という意味になりますが、淘金币とはポイントに近いシステムです。

タオバオの公式アプリの中に淘金币というコンテンツがあるんですが、そこで集めた淘金币を支払いの時に利用できるんですよね。

これも集めておいて損はないので、1日1回は淘金币を覗くと良いです。コレのために公式アプリを入れるだけの価値がありますし、後述しますがアプリでしかできないことが多いので、アプリはほぼ必須となります。

中国国内の配送料金も有料なのか無料なのかを確認しておいた方が良いです、この商品の場合「免运费」と書かれているので中国国内では無料ですが、5元とか書いてあったら有料になりますね。

買うか悩んでいる場合にはお気に入りリストに入れることもできます、商品画像下の「收藏宝贝」を押してお気に入りに入れられます、場合によってはその後に表示される画面でボタンを押すステップも必要になる事が多いです。

これらは天猫の商品の場合でもページのレイアウトが異なるだけで、書いてある言葉はほとんど共通になります。

カートの中身を確認する

欲しい商品をカートに入れたら、今度はカートの中身を確認します。

大体のページの一番上に「购物车」と書かれたカートの絵があるリンクがカートを表示する機能になりますので、そこを押します。

説明のために適当にカートに入れてみました、カートの画面は比較的シンプルなので直感的に分かると思います。

カートに入れた商品はチェックボックスを付けることで、一部の商品だけ決済をする事もできますし、数量の変更、カートからの削除、お気に入りへ移動等の機能が備わっています。

普通のECサイトと大きく変わりはないので、慣れればどうってことはないです。

右下のオレンジ色の「结算」を押すと、配送方法の選択やクーポンの利用、淘金币の利用を選択できる最終的な確認画面に移ります。

配送先の登録

決済画面へ移行し、一番最初の決済の場合は配送先住所が登録されていないので、登録します。

配送先の登録画面も国外のECサイトで買い物をした事があるのであれば難しくありません、市区町村の選択はご丁寧に全て選択式になっているので入力しなくても大丈夫なのが凄い。

残りの住所だったりは手入力ですが、ここは日本語での入力で大丈夫です。

逆に英語にすると配送日数が伸びるような話を聞いたので、そのまま日本語で入力します。

入力ができたら保存を押します。

配送方法の選択

配送方法の選択は最初わけわからん状態で選択したので初見殺しポイントだと思ってます。

基本的にはこの5つの選択肢が表示されますが、一番右下のやつはセラーに連絡して配送して貰う方法なので敷居は高いですし、まず使わないので実質4つの選択肢と考えて下さい。

大きく分けて「直送」か「まとめ」で分かれており、その中に「空輸」か「船便」かでまた分かれますので、自身の都合に合わせてこの組み合わせを選びます。

配送方法-輸送方法送料の支払い方発送指示輸送方法最低配送料金特徴
官方直邮-海运
(公式直送船便)
商品と一緒不要船便33元・最安
・船便なので遅い
官方集运-海运
(公式まとめ船便)
別決済必要船便34元・安い
・まとめ指示可能
・船便なので遅い
官方直邮-空运
(公式直送空輸)
商品と一緒不要空輸57元・高い
・空輸なので早い
官方集运-空运
(公式まとめ空輸)
別決済必要空輸58元・最も高い
・まとめ指示可能
・空輸なので早い

おおまかに表に起こしてみました、直邮(直送)か集运(まとめ)でまず商品の日本への発送までの流れが変わり、海运(船便)か空运(空輸)で日本への輸送方法が変わります。

直送はそのままで、商品の購入と同時に配送料金も支払います、どの方法でも重量毎に金額が変わってくるんですが直送の場合はあらかじめ登録された商品の重量で計算されます。

一方まとめの方は商品の購入時には配送料金は支払いません、その代わりに一旦商品は倉庫に運ばれて自分のタイミングで日本への発送指示を出しますがこの時に支払いをしますのでご注意を。

まとめの場合他の注文と混ぜて発送指示を出せるので、もしその予定があるのであればまとめの方を選択しておきます。

船便か空輸かはそのままですが、当然配送日数に大きく影響します。

船便の場合注文から大体12~16日前後で到着する事が多いです、ただし日本国内のどこに住んでいるかでも変わると思うので2週間前後を目安にしておけば大丈夫だと思います。

空輸の場合はそこまで選択をしたことがないのでなんともですが、一番早くて4日で届きました、輸送にかかる日数が早いのは当然ですが日本に到着した後の税関の処理もかなり早かったです。

船便だと税関の処理は意外と長いです、空輸は4時間程度で終わったのに対して船便は3日かかるとかがザラにあります、多分船便の方が圧倒的に届く品数が多いからなんじゃないかなと。

とまあこんな感じで何を重要視するかで変わるんですが、初めての場合はとりあえず直送の船便か空輸を選択しておけば無難ではないかなと、まとめの方は注文後に更に手続きが必要な上、倉庫に20日以上保管していると追加料金も取られるみたいですからね。

支払金額の確認

配送方法を選んだら、最後は支払金額の確認とクーポン・淘金币の利用の有無を選択しておきます。

説明のために先程と商品は変わってますが、気にしないで下さい。

ここでは商品金額とセラーの発行するクーポンの利用値引き、また中国国内の配送料金の確認と淘金币の仕様の有無を選択できます。

クーポンは自動的に一番オトクなものが選ばれると思うんですが、そうじゃないことも時々あったりするのでちゃんと確認しておきましょう。

中国国内の配送料金もかかっても多くは5元程度なので大きくはないですが、もし複数のセラーから購入する時には全部の商品で配送料金がかかったら塵積ですので、ここもちゃんと確認しましょう。

淘金币の利用は利用しない理由は無いので必ずチェックを入れます、そもそもこのチェックボタンが出ない時は、購入する商品のどれも淘金币の利用に対応していないだけです。

最後に支払金額が大丈夫かどうかを確認し、オレンジ色の「提交订单」で注文の決定をします。

その上に「日元JPY支付」と書かれていますが、初期だと選択しないと駄目かも知れません、もしここが選択表示になっていたら日元JPY支付を選んでおきましょう。

決済

決済方法は日本の場合クレジットカードのみに対応しています、本当はPayPalとか選べたら良いんですが無いので仕方ありません。

もし不安であればデビットカードを用意しておくと良いです、デビットカードならすぐに口座から引かれるのであらかじめ口座に必要な金額だけを入れておけば、万が一悪用されても大丈夫なので。

ちなみにですが、決済はまあまあな確率で失敗します、原因はよく分からないんですが時間を置くと成功したりするので、もしカードが正常であればしばらく待ってみるのも一つの手です。

しかし一番たちが悪いパターンがあり、画面上では決済失敗と出るんですが、注文一覧画面で見ると決済が通ってセラーの商品の発送待ちになっていることが稀にありました。

なので、たとえ決済が失敗した「表示」になったとしても一度注文一覧画面で確認することをオススメします。

商品の状態を確認する

決済が無事に終わり配送方法で「直送」のいずれかを選んだ場合はこの後特にやるべきことはないです、セラーが商品を発送し日本に向けて色々とステータスが更新されると思います。

購入した商品が今どうなっているかは、マイページで確認ができます。

ヘッダートップにあるメニューの中で「我的淘宝」の「已买到的宝贝」を選択するとトップの方にこんなタブが見れますが、スクショの通りになっています。

普通に注文した場合は「発送待ち」のタブから始まり、セラーが商品を発送すると「輸送中」のタブへ移動します。

スクショでオレンジ色の数字が出ていますが、これが各タブのセラー毎の注文数になっており、今は発送待ちの注文が1件、輸送中の注文が11件存在する事が分かります。

決済待ちのタブに数字が表示されている場合は決済に失敗している事がほとんどです、このまま決済の手続きをしないと自動キャンセルとなりますのでご注意下さい。

見て分かる通りほとんどの時間は輸送中のタブにずっと居座ることになります、まあ国際配送なのでゆっくり待ちましょう、ちなみに中国国内の配送でも結構時間がかかりますがなにせ国土が広いですからね……

セラーが発送の手続きをした後は荷物の追跡が可能になります、とは言うものの中国国内での追跡がメインの内容になってしまうので、確認したところであまり意味は無いかもしれません。

配送が開始されると各注文の右側のエリアに「查看物流」という表示のリンクが出てくるので、これをクリックすることで荷物の追跡が可能です。

ちょっと長いですが、下から順に注文から日本側の税関処理が開始されるまでの実際の配送履歴画面になります。

ほとんどは中国内でどこにいるかの情報が載っている部分なので、ここは特に気にしなくても大丈夫です、でもこまめに見ているとどういったルートで向かっているかがよく分かるので面白いです。

船便でも空輸でも1回は中国内の倉庫に一旦集められ、そこから日本に向けての出荷準備が進む流れとなりますので、今回は船便用の倉庫に一旦配送されている様子が分かります。

船は中国の一番右上に位置する威海市という場所から出港するので、セラーが発送する場所によってはここまでの距離が遠くて時間がかかったりします、電子パーツなんかは有名な深センから出荷される事が多いので、結構な距離の陸路をまず走らないといけなかったりするので……

参考に、GoogleMapで深センから威海市までの車を使った場合の走行距離は2190kmでした、めちゃくちゃ遠い!

日本だと鹿児島県から青森県まで、東京をあえて経由する遠回りなルートを取っても2067kmだったので、おおよそこれぐらいの距離をトラックで運んでくれています、ありがたい。

ちなみに空輸の場合は上海市から飛行機が出るようでした、上海の方がまだ中国内では真ん中寄りなのでこっちの方が平均して陸路も早いと思います。

最後の方で日本に到着し、税関処理に入っている様子が分かりますが、税関をどれぐらいの日数で通過するかは結構ブレがある気がします。

空輸の場合だと3時間程度で終わった事がありますが、船便だと最長で1週間もかかった事があります。

多分なんですが空輸の場合は母数が少ないから早く終わるのではないかと思っています、船の方が圧倒的に海外から来る荷物は多そうですもんね。

税関での処理が終わってしまえば、後は日本国内での配送日数とそう変わらないと思います。

商品の受け取り後

税関処理が終わると基本的には佐川急便に引き継がれますが、小さい荷物だと日本郵便がポストに届けてくれたりします。

無事商品を受け取ったら中身を確認しておきましょう、箱はほとんどの確率で凹んでいたりしますが海外だとこれが当たり前なので、商品が無事であれば何も問題はないです。

商品の状態を確認して問題なければ、最後に受け取り確認を送信する必要があります。

(もし問題があったとしても私の場合は外れだったと思うようにしているので、特にアクションを取ったことはないです、著しく破損していたりすれば当然セラーに連絡をしましょう)

商品の受け取り確認はマイページの「已买到的宝贝」から可能です、多分商品の一番右の方に青いボタンがあると思いますが、これを押すことでセラーに「商品を受け取ったよ」という意味で支払ったお金の送金がされる……んじゃないかなと思います。

ちなみに、私の環境ではPCではこのボタンを押すとエラーになってしまうので、いつもアプリ側から受け取りの確定を行っています。

もしかしたら人によって異なるかもしれませんが、タオバオを利用している友人も同じエラーが出るとのことなので、ここでアプリが必要になってきます。

受け取りの確定をしない場合はどうなるかについては不明ですが、した方が当然良いと思うので必ずするようにしましょう。

受け取り後は商品のレビュー待ちの状態になりますが、これはやってもやらなくてもいいと思います、レビューは星1~5の評価だけでも可能なので、わざわざ中国語で文章を打たなくても大丈夫です。

関税について

最後に、タオバオに限った話ではないですが海外から商品を輸入する際には関税の存在について知っておくと良いです。

関税とは簡単に言うと「海外から日本に輸入したものに対してかかる税金」になります、これは消費税とかと同じで個人での輸入にも適用されますので、海外から取り寄せる際には必ず考える事になるものです。

個人で自分が使用するものに関しては、商品そのものの代金や送料等の輸入するに当たってかかったお金が大体16666円を超えなければ、関税は免除される制度があります。

あくまで目安なのでこの額を超えていても関税がかからないパターンもあります、関税についてはこの話だけでかなり長い話になってしまうので、詳しくは調べてみて下さい。

かなり駆け足になりますが、タオバオの使い方としては以上になります。

色んな商品を漁っているだけでも面白いですし、なによりも安いのでとりあえず買ってみよう……の流れで気がつけば数万円使っていたなんて事はよくあります、というかなっています。

AliExpressとかと比べて難易度はやや高めですが、それだけの価値はあると思っていますので、是非参考にして下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です