スーパーカブ90DXのスプロケット交換

現在所有しているバイクはZ1000とスーパーカブ90DX(BC-HA02、2002年式)の2台なんですが、片道20kmぐらいの距離であれば専らカブに乗って行くことが比較的多いです。

Z1000は遠出用なので、そういう意味では最近全く乗れてないですね……今年はどこか、四国旅行へ行った時みたいに遠くへ行きたいですね。

それはさておき、カブは自分が大学生の頃にヤフオクで中古で買ったものですが、それから今までずっと乗り続けていました。

もう10年ぐらいですかね、長い相棒です。

カブという乗り物がかなり好きで今後もずっと乗り続けていく気持ちで居ますが、今のカブにはちょっとした不満がありまして……

最高速を伸ばしたい

どこかで見た話ですが、カブは基本的に日本中のどの坂でも登れるような設計になっているらしく、なので1速のギア比がとんでもなく加速寄りになっています。

そういった地域に住んでいるならまだしも、少なくとも私の住んでいる地域ではここまでのトルクは必要ありません。

どちらかと言えば幹線道路で周りの流れに乗れる速度が欲しいんですよね、246号線とかは平気で70km/hとか出してますし。

でもカブだと60km/hぐらいから、結構なエンジンの唸る音がするんですよね、頑張ってます感が凄い。

なので、今のカブをなんとか高速寄りのセッティングにしたい。

スーパーカブ110という選択肢

今だと90ccのカブは存在せず、110ccの選択肢があるので乗り換えるという手もあります。

が、前述した通り今のカブに愛着があるので、そのまま乗り続けたいんですよね……

結構惹かれるんですけどね、110cc、でも現状それ以外にこれといった不満は無いので当分見送りですね。

定番のカスタム、スプロケット交換

で、本題に入るんですがバイクのこういったカスタムの方法としては簡単で安価に出来るスプロケット交換が定番となっています。

主にはドライブスプロケット(フロント)の丁数を上げることで最高速寄りに、丁数を下げることで加速寄りのセッティングに変化します。

今回は最高速寄りにしたかったので、ドライブスプロケットを標準の15丁から1丁上げて16丁にしました。

ドリブンスプロケットもドライブスプロケットとは逆に丁数を下げることで最高速寄りになりますが、ドライブスプロケットに比べて効果が薄い上にタイヤを外さないとできないので、あまりやっている人は多くないようです。

今回はなるべく寄らせたかったので、ドリブンスプロケットも標準の39丁から37丁に変更しています。

作業手順

ここからは素人なりに実践したスプロケット交換の手順になります。

間違いがあるかも知れませんので、参考にはしないで下さい。

ボルトをとにかく取る

チェーンカバー、リアタイヤ周り、クランクケースカバーのボルトを一心に全て取ります。

チェーンカバーは10mmのボルトでした、ここは簡単に取れます。

クランクケースカバーは8mmのボルト3本でしたが、車体左側から見て左下のボルトだけ周りに余裕が無くて今回のために買ったラチェットに付属していたソケットでは入りませんでした。

しかも元々持っていたコンビネーションレンチでも8mmが無いという危機、祈りながらカブの車載工具を見たら8mmのレンチが入っていたので難を逃れました。

危うく中止する所だった

リアタイヤが一番の難所です、確か12mm、14mm、19mm、23mmの工具が必要になりますが、今回23mmのレンチが用意できなかったのでやむを得ず24mmで代用しています。

なめる可能性があるので良くないですので、真似しないで下さい。

19mmと23mmのダブルナット、アジャスターの錆が酷い

外側の19mmのナットはある程度緩むとアクスルシャフトごと回るようになるので、反対側の14mmを工具で押さえながら回します。

反対側、マフラーが近いのでご注意を

19mmのナットが抜けたら、今度は内側の23mmのナットを外します。

そこまで力は要りませんでしたが、場合によっては固着している事もあるので5-56先輩を用意しておいた方が安心ですね。

23mmのナットが外れるとアジャスターも外せるようになりますので、退場していただきます。

左側の準備はこれでOK

右側に回り、今度はブレーキを固定している割りピンがあるナットを取り外し、ブレーキの調整用ナットも取ります。

自分は最初ここを取り忘れていて苦労しました、写真を撮ってないのが焦りを証明しています……

ブレーキの調整ナットは片手でバネを押さえながら回すと楽に取れます。

ドリブンスプロケット交換

ここまでの作業をすると、リアタイヤが車体から外せるようになります。

書き忘れてましたが、チェーンも外しておきます、クリップ式だったのでクリップをペンチで外してジョイントのピンを抜くだけです。

外す際に車体後ろから見て、タイヤを右に倒しながら右の隙間から抜けるようにすると簡単に取れました

タイヤを外すのは初めてですが、なんか嬉しい

付いているスプロケットは標準の39丁でした、純正なのかな……中古で買ったものなのでよく分かりません。

汚れが酷い、ドロドロです

外して思ったんですが、意外と山がしっかり残っているのでこのままでも全然まだ走れそうです。

まあ近所しか乗ってないですからね、そこまで減らない乗り方だったのかな。

スプロケットの4本のナットを外すんですが……全行程の中でここが一番硬かったです。

全力でタイヤを足で押さえて、思いっきりレンチを回してやっと取れましたが、取ってみるとここのナットは緩み止めの羽が付いたタイプのナットでした、そりゃ硬いわけだ。

ここの作業だけでも体力の殆どを奪われました、硬すぎんよ。

新スプロケット装着の儀式

今回交換するスプロケットはキタコの37丁のものです、シルバーで良かったんですがラインナップに無いっぽかったので黒色で妥協しました。

しっかりとナットを締めたら、元の手順で元に戻します。

この時も色々と手順をミスりまくって1時間以上かかってしまいました、メンテナンススキルも磨かないとだめだこりゃ。

ドライブスプロケット交換

今度はドライブスプロケットの交換に入りますが、ドリブンスプロケットに比べてこっちの方が圧倒的に楽です。

前述した通り、クランクケースカバーを外して後はスプロケットを交換するだけです。

浸水したのか錆が……

ドライブスプロケットの周りはドロみたいな物体が大量に付着していましたので、買っておいたパーツクリーナーを贅沢に1本まるまる使って取っておきました、全部は取れなかったですが。

ドライブスプロケットは2本のボルトで止まっているのでこれを外し、固定用のプレートを取れば簡単に外せます。

プレートとスプロケットは溝にはまっている形で取り付けられてますので、溝に合うように回転させて引くと取れます、言葉だと難しい。

ピカピカのスプロケットは気持ちいい

ドライブスプロケットもキタコの16丁を買いました、前と後ろで揃えたかったので自然とキタコに。

こちらは1丁上げていますが、ケース内にギリギリ収まる形なので17丁とかになると内部でケースと接触するかもしれません。

接触する部分を削れば入りそうですが、あまり17丁に交換している方を見たことがないのでどうか分かりません。

取り付けたらこちらも逆の手順で元に戻します、今回はチェーンも交換したので先にチェーンを取り付けてからカバーを付けました。

交換したチェーンはDIDの標準的な物です、リンク数はデフォルトで98なんですがそのままのリンク数で行けそうだったので、そのまま交換しなくても大丈夫そうです。

チェーンを取り付けたら先程の写真にもありました、錆まみれのジャスターのナットを締めて張りを調整しました。

スーパーカブ90DXの場合はチェーンカバーにも書いてありますが、大体10~20mm程度のたるみがあればいいそうです。

左右にアジャスターがあるのでどちらともしっかりメモリを合わせておきます、左右でずれているとまっすぐ進まないなんてことも……

交換後

ここまでの作業でなんだかんだで3時間近くかかってしまいました、もっとスムーズにやれば1時間ちょっとでできそうな作業です。

で、肝心な効果なんですが……体感できるぐらいに高速寄りのセッティングになってくれました!

まず1速が少し引っ張れるようになりました、今までは殆ど1速なんて使わなかったんですが加速力はそのままで+5km/hぐらい引っ張れる速度域が伸びた感じです。

2速では30km/hで唸っていたエンジンが40km/hぐらいに伸びています、これはでかい。

肝心な3速なんですが、交換した疲れがあったのでまだ60km/hを出せる道路に出ていないので未測定ですが、1速と2速の結果を見るに3速も期待が持てそうです。

思い切ってやってみたスプロケット交換ですが、しっかりと効果が出ていて安心しました、まだまだ乗れそうです。

今回の為に買った工具はプロクソンの65点セットのラチェット工具のセットになります、今までずっとコンビネーションレンチで頑張ってたんですが楽ですねこれ。

自分みたいな所有している工具が少ないのであれば、このセットをとりあえず買っておけば殆ど足りる感じでした。

カブ用に23mmのソケットも欲しかったけど、マイナーなサイズなので仕方なし……

ドライブスプロケットの交換だけでも効果はあると思いますので、もし同じ様な悩みを持っている方が居たら是非試してみて下さい、ドライブスプロケットの価格も1200円程度と安いですしね。

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